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音楽・2009年


最近の忙しさやら何やらを考えると年にふた桁コンサートに足を運ぶのは中々大変です.そんな中,今年はどうしても行きたいコンサートにいった感じのラインナップでした(行きたくていけなかったものももちろん,沢山…).
 そんな中,夫婦でウィーンに久しぶり(←私自身は10年ぶり,相方は初めて)に行くことが出来たのは幸せでした.来日公演ではなく現地で小澤さんが聴けたのは何にも代え難いことです.一番気に入ったのはキーンリサイド.何ともいえぬその雰囲気が印象的でした.ムジークフェラインでのハイドンはアーノンクールの長い解説と短い公演時間(合唱団までいる贅沢なものなのに…)が印象的.解説はもちろんドイツ語で残念ながら何一つ分かりませんでしたが,肝心の中身はアムステル・コンセルトヘボウと入れた録音なんかよりずっと緊張感のある濃密な音楽で,ホールの無比の音響と相まって東京ではちょっと味わえない贅沢な時間が過ごせました.やっぱり地元だから出来る公演といった感が強かったです(我々を含め,観光客も一杯いましたが)
 ヘンゼルとグレーテルは予想通り賛否両論でしたが,これだけのメンバーでこのオペラを観ることはそうそう無いでしょうし,個人プレーかも知れませんがその凄みは十分にあったと思います.日本では子供向けと思われるのか,ヨーロッパに比べて圧倒的に上演回数が少ないように思いますが,個人的には大好きな曲,大変楽しく観ることが出来ました(上演中にベチャベチャ喋る人がいて頭に来ましたが).
 そんな中,やっぱり最高に楽しかったのはミンコフスキ.エクサンプロヴァンスのフィガロ(2000年)以来待ち焦がれた手兵との来日でした.あの優しそうなおじさん(失礼)のどこにこんな情熱とオーラが漲るのか,本当に不思議な人です.NHKで後日放送されましたが,まあ,本番の凄さの何割も伝えられないのは仕方がないですね.

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